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HEALTH WORDS / 用語解説

MGAT3

Mannosyl-glycoprotein acetylglucosaminyltransferase 3

MGAT3とは、N-結合型糖鎖の生合成において「バイセクティングGlcNAc(N-アセチルグルコサミン)」の付加を触媒する糖転移酵素であるグリコシルトランスフェラーゼファミリーの一員である。1

本酵素はヒトゲノム上の染色体14q21に位置する遺伝子によってコードされており、主にゴルジ体に存在して膜結合型の酵素として機能する。2

MGAT3によって生成されるバイセクティングGlcNAc構造は、他の糖鎖修飾酵素によるグリコシル化や糖鎖の分岐を立体的に阻害する特徴を持っている。そのため、細胞表面の糖鎖構造を大きく変化させ、細胞間相互作用やシグナル伝達、さらには受容体の機能を調節する上で極めて重要な役割を果たしている。3

生化学および分子生物学の研究において、MGAT3は癌の悪性化、腫瘍の転移、および免疫応答の制御との関連性が深く注目されている。特に多くのがん細胞においては、MGAT3の発現変動が浸潤能やアポトーシスへの感受性に影響を与えることが示されている。4

また、神経系の発生や分化の過程においてもMGAT3の発現が確認されており、脳機能や神経細胞間の結合に関与していることが示唆されている。糖鎖生物学の分野では、タンパク質の翻訳後修飾の多様性を理解するための主要な研究対象の一つとなっている。1

参考文献・出典

  1. Ensembl: https://www.ensembl.org/Homo_sapiens/Gene/Summary?g=ENSG00000109576 ↩1 ↩2
  2. NCBI Gene: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/4248 ↩
  3. GlyGen: https://www.glygen.org/protein/Q09328 ↩
  4. 遺伝子情報データベース: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/4248 ↩