神経ペプチドY(neuropeptide Y : NPY) †
摂食行動を促す神経ペプチド。36個のアミノ酸残基からなるペプチド。ニューロペプチドYとも呼ばれる。γ-アミノ酪酸(GABA)と同じく短期的な(数時間の)摂食亢進効果を持つ。*1
空腹や飢餓の時に視床下部室傍核などの脳領域で放出され、その脳領域内の神経細胞に作用することで飢餓信号の神経伝達の引き金となる。 *2
NPYの脳室内投与は摂食行動に強力であり,ラットでは投与後.1時間にわたり夢中で餌をとる.NPYの産生は絶食により増加し,レプチンを投与すると正常レベルに低下する.このNPYの摂食増加作用の一部は摂食亢進作用をもつオレキシン神経を介することが報告されている.*3
神経ペプチドYの受容体はGタンパク質共役型受容体であり、6つのサブタイプ(Y1R〜Y6R)が確認されている。摂食ではY1RとY5Rが関与するとされる。 カロリー制限による寿命延長に関わるとされる。*4
インフルエンザウイルスの感染に伴って肺の貪食細胞で大量に産生され、その重症化にY1Rが関わるとされる。*5
*1東京大学大学院農学生命科学研究科 研究成果 脳内で長期間にわたって摂食量を高める仕組みの解明: http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2016/20160113-1.html
*2名古屋大学 飢餓を生き延びるための脳の仕組みを解明: https://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20170106_med.pdf
*3食欲調節の中枢神経機構 新見道夫 香川県立保健医療大学保健医療学部臨床検査学科: https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20180515145305.pdf?id=ART0010024891
*4食事制限による寿命延長、抗老化作用におけるニューロペプチドYの機能解明|長崎大学: http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/about/info/science/science75.html
*5神経ペプチドがインフルエンザ重症化に関わっていることを発見 - リソウ: https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2018/20181120_2
*2名古屋大学 飢餓を生き延びるための脳の仕組みを解明: https://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20170106_med.pdf
*3食欲調節の中枢神経機構 新見道夫 香川県立保健医療大学保健医療学部臨床検査学科: https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20180515145305.pdf?id=ART0010024891
*4食事制限による寿命延長、抗老化作用におけるニューロペプチドYの機能解明|長崎大学: http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/about/info/science/science75.html
*5神経ペプチドがインフルエンザ重症化に関わっていることを発見 - リソウ: https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2018/20181120_2
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このページの最終更新日時: 2021-10-12 (火) 05:57:18