HEALTH WORDS / 用語解説
δ-サルコグリカン
delta-sarcoglycan
δ-サルコグリカンとは、骨格筋および心筋の細胞膜(筋鞘)においてジストロフィン・糖蛋白複合体を構成する膜蛋白の一つである。12
δ-サルコグリカンの遺伝子はSGCDと呼ばれ、ヒトでは染色体5q33-q34に位置している。12
サルコグリカン複合体は、α、β、γ、δの少なくとも4種類のサブユニット(サルコグリカン)から成り立っており、その中でδ-サルコグリカンは筋細胞の細胞膜上で安定して存在するために不可欠な役割を果たしている。2
このタンパク質はジストロフィンを中心とする複合体の一部として、筋収縮の際に生じる機械的ストレスから筋線維の細胞膜を保護する構造的な機能を担っている。2
SGCD遺伝子における変異や欠失が生じると、δ-サルコグリカンを含むサルコグリカン複合体の発現低下や機能異常が引き起こされる。2
このような遺伝子異常は、肢帯型筋ジストロフィー(特に常染色体劣性遺伝形式をとる肢帯型筋ジストロフィー2F型、またはLimb-girdle muscular dystrophy R6)の原因となることが知られている。12
臨床的には、δ-サルコグリカンの異常による筋ジストロフィーでは、骨格筋の進行性の変性および脱落に加え、心筋障害(心筋症)を合併しやすい特徴が確認されている。2