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HEALTH WORDS / 用語解説

ε-アマニチン

ε-アマニチン(イプシロン-アマニチン)とは、猛毒のキノコ類であるタマゴテングタケなどに含まれる環状ペプチドの一種であり、強力な肝障害を引き起こすアマトキシジン類を構成する化合物の一つである。1

アマトキシジン類は、RNAポリメラーゼIIに対する強力な阻害活性を持つことで知られている。1

ε-アマニチンを含むアマトキシジン類は、真核生物の転写機構において中心的な役割を果たすRNAポリメラーゼIIに特異的に結合し、その酵素活性を強く阻害する。2

この酵素阻害作用により、細胞内でのメッセンジャーRNAの合成が停止し、最終的にタンパク質合成が阻害されることで、代謝の活発な肝臓や腎臓の細胞に深刻な細胞死と組織障害をもたらす。2

自然界におけるε-アマニチンは、主にテングタケ科のタマゴテングタケやドクツルタケなどの毒キノコ類から生合成される二次代謝産物である。1

これらのキノコ類を誤って摂取した場合、潜伏期を経て劇症肝炎や急性腎不全などの重篤な中毒症状が引き起こされるため、臨床医学および中毒学の分野において重要な研究対象となっている。1

参考文献・出典

  1. J-GLOBAL 科学技術総合情報リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201007031405103444 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  2. PubMed: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2205315/ ↩1 ↩2