HEALTH WORDS / 用語解説
アクアポリン12
Aquaporin-12
アクアポリン12とは、水分子を細胞膜透過させる膜タンパク質であるアクアポリンファミリーに属する分子の一つである。1
アクアポリン(AQP)ファミリーは、哺乳類においてこれまでにAQP0からAQP12までの少なくとも13種類のアイソフォームが同定されており、水のほかグリセロールなどの小さな溶質を輸送する機能を持つ。1
ヒトを含む哺乳類のアクアポリン12は、他のアクアポリンと比較してアミノ酸配列の相同性が低く、特に膵臓の腺房細胞などに特異的に発現していることが見出されている。1
膵臓におけるアクアポリン12の局在は、消化酵素を分泌する腺房細胞の細胞内小器官、具体的には小胞体などの膜系に存在することが示唆されており、膵液の分泌や酵素濃縮といった生理学的な機能への関与が研究されている。2
遺伝子レベルの解析では、ヒトのアクアポリン12遺伝子にはゲノム多型が存在し、これが膵炎などの消化器疾患のリスクや病態に影響を与える可能性について医学的な研究が進められている。1
また、ノックアウトマウスを用いた動物実験では、アクアポリン12の欠損が膵臓の分泌機能や小胞体ストレスに対する応答に変化をもたらすことが報告されており、生体内における厳密な役割の解明が続けられている。2