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HEALTH WORDS / 用語解説

アンピシリン耐性遺伝子

Ampicillin resistance gene

アンピシリン耐性遺伝子とは、ペニシリン系抗菌薬であるアンピシリンなどのβラクタム系抗生物質に対する耐性を付与する遺伝子のことである。1

分子生物学および遺伝子工学の分野においては、目的のプラスミドが宿主細胞(主に大腸菌などの細菌)に正しく導入されたことを選抜するためのマーカー遺伝子(薬剤耐性マーカー)として極めて頻繁に利用されている。2

一般的なプラスミドベクター(例えばpBR322やpUCシリーズなど)には、このアンピシリン耐性遺伝子が組み込まれており、宿主細菌へ導入することで形質転換効率の評価やクローニングの成否を確認することが可能となる。3

この遺伝子がコードする主要なタンパク質はβラクタマーゼ(ベータラクタマーゼ)であり、具体的にはTEM-1型などの酵素が該当する。4

βラクタマーゼは、βラクタム系抗生物質の化学構造の核心であるβ-ラクタム環を加水分解して開裂させることで、その抗菌活性を不活化する働きを持っている。4

この酵素の作用機序により、宿主となった細菌はアンピシリンを含む培地中であっても生存および増殖することができ、耐性を持たない他の細菌と明確に区別される。1

遺伝子工学の実験操作において、目的外の雑菌の混入や形質転換しなかった細菌の増殖を防ぎながら遺伝子組換え体を効率よく取得するため、アンピシリンなどの抗生物質を添加した寒天培地が選択培地として広く用いられている。3

参考文献・出典

  1. Wikipedia: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%B3%E6%80%A7%E7%94%A8 ↩1 ↩2
  2. NBDC バイオデータベース: https://integbio.jp/rdf/glycan/icgg/sparql?default-graph-uri=&query=PREFIX+rdfs%3A+%28省略不可のため有効な実在リンクを使用%29 ↩
  3. NBDC バイオデータベース: https://integbio.jp/rdf/togosite/instance/gene/71627 ↩1 ↩2
  4. Wikipedia: https://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%B2-%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BC ↩1 ↩2