ホームトレポネーマ・デンティコーラ

HEALTH WORDS / 用語解説

トレポネーマ・デンティコーラ

Treponema denticola

トレポネーマ・デンティコーラは、グラム陰性の螺旋状をした細菌であり、活発な運動性を持つことが特徴である。1

歯周病の主要な原因菌として知られており、特に重度歯周炎の患者のプラークから高頻度で検出される。2

本菌は、ポルフィロモナス・ジンジバリスやタンネレラ・フォーサイシアとともに、「レッドコンプレックス」と呼ばれる歯周病原細菌群を構成している。1

レッドコンプレックスに属する細菌同士は協調して病原性を発揮することが知られており、トレポネーマ・デンティコーラも宿主の組織を破壊する様々な酵素や毒素を産生する。1

例えば、菌体表面にあるプロテアーゼ(デンティライシンなど)は、宿主の免疫に関与するタンパク質や結合組織のマトリックスを分解し、炎症を悪化させることが示されている。2

また、その螺旋状の形態と優れた運動性により、歯肉の上皮組織や細胞間隙へ容易に侵入する能力を持つ。1

口腔内の環境において、他の細菌が作り出す代謝産物を利用して増殖するなど、複雑なバイオフィルムの形成にも深く関与している。2

歯周炎の治療および予防においては、スケーリング・ルートプレーニングなどの機械的治療によって、こうした歯周病原細菌をプラークや歯石とともに徹底的に除去することが重要となる。1

参考文献・出典

  1. J-STAGE: https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/49/7/49_642/_pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
  2. J-STAGE: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kokubbyo/70/4/70_4_230/_pdf ↩1 ↩2 ↩3