HEALTH WORDS / 用語解説
ホモジネート
Homogenate
ホモジネートとは、組織や細胞などの生体試料を物理的に破砕・均質化した懸濁液のことである。1
生物学や医学の分野において、組織や臓器をそのままの形態で実験に用いることは困難な場合が多い。 そのため、細胞内のタンパク質や核酸、細胞内小器官などの成分を抽出・分析する前段階として、組織をすり潰して均一な状態にするホモジネーション(均質化)という操作が行われる。 この操作によって得られた均質化物がホモジネートと呼ばれる。
ホモジネートを作製する際には、組織を効率よく破砕するために、ガラス製やテフロン製のホモジナイザーと呼ばれる器具が広く用いられる。 また、超音波を用いた破砕装置や、刃で細かく切断する機器が使用されることもある。 破砕の際には、生体成分の変性や分解を防ぐため、低温(氷冷下)で作業を行うことが重要である。 特にタンパク質や酵素を取り出す実験においては、熱による失活を防ぐ配慮が不可欠となる。
さらに、酵素の活性を維持したり細胞膜の構造を保護したりするために、緩衝液や浸透圧を調整した溶液(スクロース溶液など)の中で組織をすり潰すことが多い。 得られたホモジネートは、そのまま生化学的な測定に用いられるほか、遠心分離法などの分画手法と組み合わせて核、ミトコンドリア、リボソーム、小胞体といった特定の細胞内小器官を単離するためにも利用される。 このように、ホモジネートは基礎医学や分子生物学における多様な分析の基盤となる重要な試料である。2
参考文献・出典
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200906051515277174 ↩
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構: https://www.nite.go.jp/NITECC/world/jisms/jisms1_1_2.pdf ↩