HEALTH WORDS / 用語解説
加熱人血漿蛋白
Heated Human Plasma Protein
加熱人血漿蛋白とは、ヒトの血漿から分離・精製した蛋白質を主成分とし、ウイルスなどの感染性因子を不活化するために加熱処理が施された血液製剤の一種である。1
本製剤は、アルブミンをはじめとする各種の血漿蛋白質を含有しており、主に循環血液量減少症や低蛋白血症などの病態に対して、失われた血漿成分を補給し膠質浸透圧を維持・回復させる目的で使用される。1
製造工程においては、ヒト血液由来の原料を用いる性質上、肝炎ウイルスやヒト免疫不全ウイルス(HIV)などのウイルス感染リスクを完全に排除するため、厳格なドナースクリーニングや複数のウイルス除去・不活化処理が実施されている。2
その代表的な安全対策の一つが液状での加熱処理であり、これにより夾雑する可能性のある包膜ウイルスや非包膜ウイルスを変性・不活化させることが可能となっている。1
臨床現場においては、手術時の出血や外傷、熱傷などによる急激な循環血液量の低下に対し、輸液療法の一環として投与されることがある。2
投与に際しては、ショック症状などの副作用や過敏症の発現に十分な注意が必要であり、使用前には患者の血液型や抗体保有状況、肝機能・腎機能などの全身状態を総合的に評価することが求められる。1
参考文献・出典
- 医薬品医療機器情報提供ホームページ: https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2190001D1020_1_05/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
- 日本赤十字社: https://www.jrc.or.jp/medical/blood/pdf/h_in_p.pdf ↩1 ↩2