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HEALTH WORDS / 用語解説

外来生物法

Invasive Alien Species Act

外来生物法とは、海外から持ち込まれた外来生物のうち、生態系、人の生命・身体、農林水産業に被害を及ぼすもの、または及ぼすおそれがあるものを特定外来生物等として指定し、その飼養、栽培、保管、運搬、輸入などの取扱いを規制するとともに、国等による防除等の措置を講ずることで、生態系等の被害を防止し、生物多様性の確保ならびに人の生命および身体の保護、農林水産業の健全な発展に寄与することを目的として制定された法律である。1

正式名称は「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」であり、2004年(平成16年)6月に公布され、2005年(平成17年)6月に施行された。2

地球規模の生物多様性の損失の大きな原因の一つとして、人間活動に伴って本来の生息地または生育地以外の地域に持ち込まれる外来生物による生態系への影響が挙げられる。1

こうした外来生物の中には、在来の野生生物を捕食したり、生息場所を競合によって奪ったりすることで、地域社会の構造を大きく変化させ、固有種の絶滅を引き起こすものがある。1

さらに、農作物への食害などの農業被害や、人に対する咬傷事故や感染症の媒介といった健康被害をもたらす事例も存在し、社会経済活動全般に多大な不利益を与えるリスクが指摘されている。1

外来生物法では、我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある海外起源の生物を「外来生物」と定義し、その中でも特に生態系、人の生命・身体、農林水産業へ悪影響を及ぼす、または及ぼすおそれがある主体を政令で「特定外来生物」として指定している。3

特定外来生物に指定された動物や植物については、原則として生きたままの輸入、譲渡、飼養、栽培、放出などが禁止されている。4

ただし、学術研究や教育、展示などの目的で適法な許可を受けた場合に限り、例外的に飼養等を行うことが認められている。4

また、法の実効性を高めるため、環境省および農林水産省などの関係行政機関による緊密な連携のもと、水際対策としての輸入規制や、野外にすでに定着してしまった特定外来生物を捕除・駆除する防除の実施体制が整備されている。5

国や地方公共団体だけでなく、地域住民や民間団体、専門家が一体となって防除作業を行うことが推進されており、外来種問題に関する普及啓発や情報収集も重要な柱の一つとなっている。5

近年の改正では、社会的影響の大きい外来生物の侵入を未然に防止するための仕組みが強化されており、我が国の自然環境および生活環境を保全するための基礎的な法的基盤として機能し続けている。6

参考文献・出典

  1. 環境省_外来生物法とは?: https://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/law/index.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  2. 日本法令外国語訳データベースシステム_特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律: https://www.japaneselawtranslation.go.jp/ja/laws/view/4100 ↩
  3. 環境省_特定外来生物等一覧: https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/list.html ↩
  4. 環境省_特定外来生物の飼養等に関する規制: https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/kisei.html ↩1 ↩2
  5. 環境省_外来生物法に基づく防除: https://www.env.go.jp/nature/intro/4boujo/index.html ↩1 ↩2
  6. 環境省_外来生物法の一部を改正する法律(令和4年改正)について: https://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/law/r04_kaisei.html ↩