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HEALTH WORDS / 用語解説

野生生物

Wildlife

野生生物とは、人間による家畜化や栽培がなされていない、自然の生態系において自生・自活している動物、植物、真菌などのあらゆる生物を総称する言葉である。1 我が国においては、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」などの法令においても、自然環境の中で生息する様々な哺乳類や鳥類などの野生動物が規定の対象とされている。2

野生生物は地球上の複雑な食物連鎖と物質循環を維持する上で不可欠な要素であり、それぞれの種が環境中で独自の生態学的地位(ニッチ)を占めている。3 多様な野生生物が存在することは、遺伝的多様性や生態系多様性を含む生物多様性の基盤をなし、森林の更新、受粉、有機物の分解など、人間社会の生存基盤を支える生態系サービスを安定して供給するために極めて重要な役割を果たしている。4

しかしながら、現代社会においては、森林伐採や湿地の開発などの人間活動に伴う生息地の分断および破壊が進行している。5 これに加え、過剰採取、乱獲、気候変動、そして海外から意図的あるいは非意図的に持ち込まれる外来種による捕食や競合などの複合的な要因により、多くの野生生物が絶滅危惧種に指定されるなど、個体数の急激な減少や絶滅の危機に直面している。6

野生生物の保全と持続可能な利用に向けては、生息地保全や保護区の設置といった現場での対策のみならず、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト作成をはじめとする科学的知見に基づくモニタリング調査が実施されている。7 また、生物多様性条約などの国際条約や国内の環境保全施策を通じて、人間の生活圏と野生生物の生息域との共生を図るための総合的な保護管理体制の構築が急務となっている。8

参考文献・出典

  1. 生物多様性センター: https://www.biodic.go.jp/biodiversity/index.html ↩
  2. e-Gov法令検索: https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000088 ↩
  3. 環境省: https://www.env.go.jp/nature/biodic/index.html ↩
  4. 農林水産省: https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/biodiv/index.html ↩
  5. 国立環境研究所: https://www.nies.go.jp/kandai/biodiversity/index.html ↩
  6. 環境省レッドリスト: https://www.env.go.jp/nature/kisho/kuchikiso/index.html ↩
  7. 国際自然保護連合日本委員会の情報源等: https://www.env.go.jp/nature/biodic/iucn.html ↩
  8. 外務省: https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/biodiv/index.html ↩