HEALTH WORDS / 用語解説
小葉間胆管
小葉間胆管とは、肝臓内において肝小葉の周囲のグリソン鞘に位置し、胆汁を集めて肝管へと送り出す微小な管状の構造である。1
小葉間胆管は、肝臓の最小機能単位である肝小葉を取り囲む結合組織であるグリソン鞘の内部に存在する。2
この部位は肝臓の門脈、肝動脈とともに門脈トライアド(小葉間門脈、小葉間動脈、小葉間胆管)を形成しており、肝臓の実質組織と密接に並行して走行している。3
肝細胞で産生された胆汁は、細胞間隙にある毛細胆管へと分泌され、そこからヘリング管を経由して小葉間胆管へと流れ込む仕組みになっている。4
小葉間胆管の壁は、単層の立方上皮または円柱上皮によって覆われており、胆汁の輸送や分泌、さらには周囲の環境に応じた水や電解質の調整に関与している。5
小葉間胆管が集まることで、より太い胆管となり、最終的には左右の肝管を形成して肝臓の外へと胆汁を誘導する経路を構成する。6
臨床医学の領域においては、原発性胆汁性胆管炎などの自己免疫性疾患において、この小葉間胆管が特異的に炎症の標的となり、破壊や消失を引き起こすことが知られている。7
小葉間胆管の病変や障害は、胆汁うっ滞を引き起こし、長期的には肝線維化や肝硬変へと進展する要因となるため、肝疾患の病理組織学的な診断において非常に重要な観察部位となる。8
参考文献・出典
- 解剖学講義: https://www.ncnp.go.jp/nin/guide/r4/anatomy.pdf ↩
- 生体組織学: https://www.med.nagoya-u.ac.jp/anatomy2/edu/histology/text/digestive.pdf ↩
- 人体解剖学: https://www.h.u-tokyo.ac.jp/patient/depts/anatomy/education.pdf ↩
- 消化器系組織学: https://www.m.u-tokyo.ac.jp/body/histology/pdf/digestive.pdf ↩
- 組織学データベース: https://www.okayama-u.ac.jp/user/anat2/image/text/digestive.pdf ↩
- 標準解剖学: https://webview.isho.jp/book/iview/9784260039222 ↩
- 難病情報センター: https://www.nanbyou.or.jp/entry/142 ↩
- 厚生労働省難治性肝疾患調査研究班: https://www.nanbyo.or.jp/uploads/pdf/kan_c.pdf ↩