HEALTH WORDS / 用語解説
平面関節
Plane joint
平面関節とは、骨の関節面が互いに平らあるいはわずかに湾曲しており、主に滑走するような微小な動きを可能にする関節の形式である。1
解剖学的な分類において、平面関節は多軸関節の一種、あるいは関節運動の自由度が制限された半関節や車軸関節などとは異なる独立した形状の分類として扱われることが多い。2
骨同士の接触面が平坦であるという構造上の特徴を持つため、一般的な球関節や蝶番関節のように大きな屈曲や伸展、あるいはダイナミックな回旋運動を行うことはできない。3
その代わり、隣接する骨の間でわずかな滑り運動や回転運動が生じることで、複数の骨が組み合わさった複雑な骨格全体の柔軟性や衝撃吸収の機能に寄与している。4
人体における平面関節の代表的な局所解剖学的例としては、手根骨の間を結ぶ手根間関節や、足根骨の間にある足根間関節などが挙げられる。5
また、脊椎の椎間関節の一部や、肋骨と胸椎の結合部である肋椎関節なども、微細な滑走運動を行う平面関節としての性質を備えている。6
これらの関節は非常に強固な関節包や靭帯によってしっかりと補強されており、日常生活における過度な転位や不安定性が生じないように厳密に制御されている。7
臨床医学や整形外科の領域においては、これらの関節に過度な負荷がかかったり、加齢に伴う変形性関節症が生じたりすることで、局所的な疼痛や運動制限を引き起こす原因となることが知られている。1
このように、平面関節は目立たないながらも人体の運動器系において骨格の微妙な適合性を保ち、円滑な身体運動を支える上で極めて重要な役割を果たしている構造である。2
参考文献・出典
- 日本整形外科学会 症状・病気をしらべる: https://www.joa.or.jp/public/sick/index.html ↩1 ↩2
- 慶應医学会 慶應医学: https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00069255-00000003-0305 ↩1 ↩2
- 日本解剖学会 会誌: https://www.anatomy.or.jp/ ↩
- 解剖学用語委員会 解剖学用語: https://www.Anatomy.or.jp/ ↩
- 厚生労働省 e-ヘルスネット: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/ ↩
- 国立国会図書館 国立国会図書館サーチ: https://iss.ndl.go.jp/ ↩
- 医学中央雑誌刊行会 医中誌Web: https://www.jamas.or.jp/ ↩