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HEALTH WORDS / 用語解説

胚珠

ovule

胚珠とは、種子植物において受精後に種子へと発達する構造であり、子房の内部に形成される器官である。1

被子植物の場合、胚珠は子房の心皮の縁に由来する胎座上に形成される。2

基本的な構造として、中心部には配偶体を生じる胚乳の前段階となる組織や大胞子母細胞が含まれる珠心が存在し、その周囲を1枚または2枚の珠皮が取り囲んでいる。3

珠皮に包まれた部分の先端には珠孔と呼ばれる小さな小孔が空いており、花粉管が胚嚢へと侵入するための通路として機能する。1

胚珠の内部にある大胞子母細胞は減数分裂を行って大胞子を生じ、それがさらに体細胞分裂を繰り返すことで雌性配偶体である胚嚢へと発達する。2

被子植物の胚嚢の内部には通常、卵細胞や助細胞、反鉢細胞、ならびに中央細胞に位置する極核などが含まれており、重複受精が行われる場となる。3

受精が完了すると、胚珠内の受精卵は胚へと発生し、極核の受精によって生じた胚乳核は胚乳へと成長する。1

また、周囲を取り囲んでいた珠皮は硬化あるいは乾燥して種皮となり、胚珠全体が種子としての形態を整えることとなる。2

裸子植物においては、被子植物のように子房という器官が存在しないため、胚珠は心皮の表面や鱗片の上に裸出した状態でむき出しにつくられるという特徴がある。3

裸子植物の胚珠も珠心やそれを包む珠皮を持つ基本構造は共通しているが、直接風媒された花粉が珠孔に直接付着して受粉が行われる点が被子植物とは異なっている。1

胚珠の形態や着生様式、あるいは珠柄に対する胚珠の向き(直生胚珠、弯生胚珠、倒生胚珠など)は、植物分類学や系統進化を考察する上で重要な形質の一つとして広く利用されている。2

参考文献・出典

  1. 植物図鑑: https://www.bgci.org/resources/bgci-databases/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  2. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200906051513904324 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  3. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200906051493019807 ↩1 ↩2 ↩3