HEALTH WORDS / 用語解説
卵細胞
Egg cell / Ovum
卵細胞とは、有性生殖を行う生物における雌の生殖細胞であり、受精によってzygote|受精卵を形成する細胞である。1 2
動物や植物などの真核生物において、卵細胞は減数分裂を経て形成される配偶者の一つである。雄の配偶者である精子や花粉と比較して、一般に細胞質が非常に大きく、受精卵の発生初期に必要な栄養物質やmRNA、タンパク質などの母性因子を豊富に蓄えているという特徴を持つ。2 3
ヒトを含む哺乳類の卵細胞は、卵巣内の卵胞と呼ばれる構造の中で卵胞刺激ホルモンなどのホルモンの制御を受けながら成熟する。減数分裂の過程において、不均等な細胞質分裂が行われるため、一つの卵母細胞から機能的な1個の卵細胞と、極体と呼ばれる小さな細胞が生じる。哺乳類の卵細胞は減数第一分裂の途中(減数分裂前期の胞胚期や中期など種特異的な段階)で一度停止し、排卵時あるいは受精時に減数第二分裂を完了するという複雑な過程を経る。2 4
卵細胞の表面は、細胞膜の外側に特異的な細胞外基質の層を持っており、哺乳類ではこれが透明帯と呼ばれる。透明帯は精子の結合や受精の種特異性を担うだけでなく、多精拒否の機構において重要な役割を果たし、過剰な精子の侵入を防ぐことでゲノムの安定性を保つ。精子が卵細胞に受精すると、卵細胞内でカルシウムイオンの細胞内濃度が劇的に上昇するカルシウムウェーブが引き起こされ、これによって卵活性化が誘導されて胚発生のプログラムが開始される。5 6
植物における卵細胞は、雌性配偶体(胚嚢)の内部に形成される。被子植物の重複受精においては、卵細胞が精細胞の一つと受精してzygote|受精卵(胚)となり、もう一つの精細胞が極核と受精して胚乳を形成するという、植物特有の生殖プロセスに関与している。このように、卵細胞は次世代への遺伝情報の伝達と個体発生の起点として、あらゆる有性生殖生物の生命科学研究および発生生物学において中心的な研究対象となっている。5 7
参考文献・出典
- ライフサイエンス辞書: https://lsd-project.jp/cgi-bin/lsd_search.cgi?key=%E5%8D%B5%E7%BB%86%E8%83%9E ↩
- Wikipedia: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%B5 ↩1 ↩2 ↩3
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- ライフサイエンス辞書: https://lsd-project.jp/cgi-bin/lsd_search.cgi?key=%E3%83%98%E3%83%83%E3%83%80%E3%83%BC ↩
- Wikipedia: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8F ↩1 ↩2
- Wikipedia: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%97%E7%B2%BE ↩
- Wikipedia: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%8D%E5%A6%8A ↩