ホーム酸化プロピレン

HEALTH WORDS / 用語解説

酸化プロピレン

酸化プロピレンとは、化学式が$C_3H_6O$で表されるエポキシドの一種であり、無色の揮発性液体であるプロピレンオキシドとも呼ばれる有機化合物である。1

常温では特異なにおいを持つ液体であり、水にはやや溶けやすく、アルコールやエーテルなどの多くの有機溶媒によく溶解する性質を持っている。2

工業的には非常に重要な基礎化学品の一つであり、主としてポリウレタンの原料となるポリエーテルポリオールの製造や、プロピレングリコール、各種グリコールエーテルなどの化学製品を合成するための中間体として大量に消費されている。3

化学構造中に歪んだ三員環エーテル構造を持つため反応性が非常に高く、求核剤などと容易に反応を起こす特性があることから、工業化学の分野において多様な誘導体を作り出すためのビルディングブロックとして広く利用されている。2

人体および健康に対する影響としては、国際機関である国際がん研究機関(IARC)において、ヒトに対する発がん性に関して「グループ2B(ヒトに対して発がん性があるかもしれない物質)」に分類されているほか、労働安全衛生法上の特定化学物質や発がん性物質等に指定され、厳重な取り扱いが求められている。1

吸入や皮膚接触によって急性中毒を引き起こす可能性があり、眼や呼吸器系に対して強い刺激性を示し、高濃度に曝露された場合には肺水腫や中枢神経系の抑制を引き起こすおそれがあるため、作業環境における濃度基準値の設定や局所排気装置の設置などの労働安全衛生上の対策が徹底されている。2

参考文献・出典

  1. 厚生労働省 職場のあんぜんサイト: https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/card/anzen_sr.html?code=75-56-9&lang=ja ↩1 ↩2
  2. 国立医薬品食品衛生研究所 安全性情報: https://www.nihs.go.jp/ICSC/icscj/icscj0195.html ↩1 ↩2 ↩3
  3. 経済産業省 化学物質安全対策: https://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/chemsafe/twg/gats/2012_7.pdf ↩