HEALTH WORDS / 用語解説
非アドレナリン作動性抑制神経
Non-adrenergic non-cholinergic inhibitory nerve
非アドレナリン作動性抑制神経とは、自律神経系においてアドレナリン作動性神経およびコリン作動性神経のいずれにも属さず、標的器官に対して抑制的に作用する神経の総称である。1 NANC神経とも呼ばれ、主として消化管などの平滑筋を弛緩させる機能を持つ。2
伝統的に自律神経系は、交感神経系のアドレナリン作動性神経と、副交感神経系のアセチルコリンを伝達物質とするコリン作動性神経の二つに大別されてきた。2 しかし、これら従来の神経伝達物質以外の物質を介して平滑筋を弛緩させる神経の存在が明らかになり、非アドレナリン作動性抑制神経として分類されるに至った。2
この神経における主要な神経伝達物質としては、一酸化窒素(NO)や vasoactive intestinal peptide(血管作動性小腸ペプチド、VIP)、さらにはATP(アデノシン三リン酸)などが知られている。2 特に一酸化窒素は、消化管の運動調節や括約筋の弛緩において極めて重要な役割を果たしている。2
消化管の壁内神経叢などに豊富に存在し、蠕動運動の際に平滑筋の収縮を調節し内容物の円滑な移動を支える生体防御や生理的機構に深く関与している。2 また、消化管だけでなく、気管や血管、泌尿生殖器などの様々な臓器の平滑筋にも分布しており、広範な生理機能の制御に寄与している。2
参考文献・出典
- e-Gov法令検索: https://laws.e-gov.go.jp/ ↩
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200907021332410313 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7