HEALTH WORDS / 用語解説
NCC
National Coordinating Center
NCCとは、主として造血幹細胞移植の分野や医療情報のネットワーク構築において、中核的な役割を果たす組織やセンターを指す用語である。1 我が国の造血幹細胞移植体制においては、日本造血・細胞治療学会などの学会や関連機関が連携し、移植医療の推進や登録事業を行っている。2
医学および生物学の領域において、NCCという略称は文脈によって複数の重要な組織や概念を指す場合がある。 例えば、国立がん研究センター(National Cancer Center)の英語名称の頭文字としても広く用いられており、がんに関する臨床研究、ゲノム医療、分子生物学的解析、新薬の開発など、多岐にわたる医療事業の中核を担っている。3 また、厚生労働省をはじめとする行政機関や国立研究開発法人が主導する臨床研究のネットワークにおいても、統括組織としてNational Coordinating Centerが設置されることがある。4
造血幹細胞移植の臨床現場においては、ドナーと患者間のHLA型の適合性を判定するためのデータ管理や、移植後の合併症に関する調査、全国的な患者登録事業が不可欠である。5 これらを円滑に実施するため、中央集権的な管理機能を持つ施設としてNCCが機能し、医療機関間の情報共有や安全管理の基準策定を行っている。6 これにより、白血病や悪性リンパ腫などの難治性疾患に対する治療成績の向上や、移植医療の質の担保が図られている。3
さらに、分子生物学や遺伝子解析の分野では、大規模なコホート調査やバイオバンク事業において、検体や臨床情報を統括的に管理する拠点を指すこともある。4 このように、NCCは単なる施設の名称にとどまらず、高度医療の推進、多施設共同研究の調整、および公衆衛生上の重要な施策を実行するための基盤技術および体制そのものを意味する概念として利用されている。2
参考文献・出典
- 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/koutsuu/index.html ↩
- 国立国会図書館サーチ: https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000000-00 ↩1 ↩2
- 国立がん研究センター: https://www.ncc.go.jp/jp/index.html ↩1 ↩2
- 国立研究開発法人日本医療研究開発機構: https://www.amed.go.jp/ ↩1 ↩2
- 日本造血・細胞治療学会: https://jshct.com/ ↩
- 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/index.html ↩