HEALTH WORDS / 用語解説
NRS
NRS
NRSとは、主に臨床医学や疼痛管理の分野において、患者が感じている痛みの強さを主観的に評価するために用いられる数値評価スケール(Numeric Rating Scale)の略称である。1
NRSは疼痛の評価法の一つであり、一般的には「痛みが全くない」状態を0、「想像できる最大の痛み」を10とする11段階の数値を患者に提示し、自身の疼痛の程度にもっとも近い数字を選択してもらうことで評価を行う。1
医療現場において疼痛の評価は、適切な治療方針の決定や鎮痛薬の効果判定を行う上で極めて重要である。2
疼痛の評価尺度にはNRSのほかにも、視覚アナログ尺度であるVASや、表情スケールであるFPS、文字によるカテゴリー表現を用いるVRSなど複数のスケールが存在するが、NRSはその直感的な分かりやすさと利便性から広く利用されている。2
NRSの大きな特徴として、視覚的な直線を用いるVASと比較して紙と鉛筆だけでなく口頭での質問のみでも評価を実施することが可能である点が挙げられ、視覚障害を持つ患者や高齢者、あるいは電話を用いた遠隔医療や調査においても適用しやすいという利点がある。1
また、臨床試験や医学研究においても、治療介入前後の疼痛の変化量を定量データとして統計学的に解析するためにNRSのスコアが頻用されている。2
参考文献・出典
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201002283083610486 ↩1 ↩2 ↩3
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201106095690326463 ↩1 ↩2 ↩3