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HEALTH WORDS / 用語解説

PSEN2

Presenilin 2

PSEN2とは、プレセニリン2と呼ばれるタンパク質をコードする遺伝子であり、ヒトでは1染色体の長腕(1q42.13)に位置している。1

プレセニリン2は、細胞膜を貫通する膜タンパク質の一つであり、膜内切断プロテアーゼ複合体であるガンマ・セクレターゼの触媒サブユニットを構成する主要なコンポーネントとして機能している。2

ガンマ・セクレターゼ複合体は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)やノッチ受容体をはじめとする様々なI型膜タンパク質の膜貫通ドメイン内を切断する重要な酵素活性を持っている。2

PSEN2遺伝子における変異は、アルツハイマー病、特に常染色体優性遺伝を示す家族性の早発型アルツハイマー病(FAD)の原因となることが知られている。1

この遺伝子に変異が生じると、ガンマ・セクレターゼの切断機能に異常が生じ、神経毒性の高いアミロイドベータペプチド、特に凝集しやすいアミロイドベータ42の産生比率が変化し、脳内へのアミロイド斑の蓄積が促進される。2

PSEN2変異によるアルツハイマー病は、同族のPSEN1遺伝子の変異と比較して発症年齢の幅が広く、症状の進行や臨床像にも多様性が見られるという特徴がある。2

また、プレセニリンはアミロイドベータの産生だけでなく、細胞内のカルシウムイオンシグナル伝達の調節や、アポトーシス(プログラムされた細胞死)の制御など、神経細胞の生存と機能維持に不可欠な多様な生理学的プロセスに関与している。1

近年の分子生物学的な研究により、PSEN2の機能異常はアルツハイマー病のみならず、他の神経変性疾患の病態形成にも部分的に寄与している可能性が示唆されており、創薬ターゲットとしての重要性が広く認識されている。2

参考文献・出典

  1. 遺伝子検査のプレシジョン・メディシン: https://www.precisionheals.com/ja/gene/PSEN2 ↩1 ↩2 ↩3
  2. Alzheimer's Disease & Frontotemporal Dementia Mutation Database: https://www.alzforum.org/mutations/psen2 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5