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HEALTH WORDS / 用語解説

SMA

SMAとは、一般に脊髄性筋萎縮症(Spinal Muscular Atrophy)の略称であり、脊髄の前角細胞(運動ニューロン)の変性により、全身の筋肉に筋力低下や筋萎縮が進行する遺伝性疾患(神経筋疾患)である。1

脊髄性筋萎縮症(SMA)は、常染色体劣性遺伝形式(常染色体隠性遺伝)をとる単一遺伝子疾患であり、運動神経生存遺伝子であるSMN1遺伝子の異常(欠失や変異)が主な原因であることが解明されている。2

ヒトのゲノムにはSMN1遺伝子に酷似したSMN2遺伝子も存在するが、SMN2遺伝子はスプライシングの過程で機能的なタンパク質であるSMNタンパク質を効率よく生成することができないため、SMN1遺伝子の欠損を十分に補うことができない。2

しかし、体内のSMN2遺伝子のコピー数が多いほど、産生されるSMNタンパク質の量が増加するため、一般的に疾病の発症年齢が遅く、症状が軽度になる傾向が知られている。1

SMAは発症時期や獲得できた運動機能の程度に応じて、いくつかの病型に分類されることが多い。2

最も重篤なI型(Werdnig-Hoffmann病)は乳児期早期に発症し、自力で座位を保つことが困難であり、呼吸筋障害などを伴うことが多い。1

II型は乳児期後半から幼児期にかけて発症し、自力で座位保持は可能であるが、立位や歩行の獲得は通常困難である。2

III型(Kugelberg-Welander病)やIV型は幼児期以降や成人期に発症し、歩行障害や筋力低下の進行が比較的緩やかであるという特徴がある。1

かつての本症の治療は対症療法が中心であったが、近年では遺伝子組換え技術や核酸医薬を用いた根治的治療薬(SMN2遺伝子スプライシング修飾薬や遺伝子治療薬など)が開発され、臨床現場で投与されるようになっている。2

これらの治療薬の登場により、運動機能の維持や改善、生存率の向上が期待されるようになっており、早期発見のための新生児スクリーニングの導入も進められている。2

参考文献・出典

  1. 難病情報センター: https://www.nanbyo.or.jp/wp-content/uploads/upload-files/070_SMA.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  2. 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000672156.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6