HEALTH WORDS / 用語解説
STIM2
Stromal interaction molecule 2
STIM2とは、小胞体(ER)の膜に局在する小胞体膜貫通タンパク質であり、細胞内カルシウム濃度の調節やストア作動性カルシウムチャネル(SOCC)の活性化において中心的な役割を果たす分子である。1
本タンパク質は、細胞質内のカルシウム濃度が低下した際に小胞体内のカルシウム減少を感知するセンサーとして機能し、細胞膜上に存在するOrai1などのチャネルと相互作用してカルシウムの細胞内流入を促す仕組みを持つ。2
STIM2は、同属のSTIM1と比較して小胞体内のカルシウムに対する親和性が高く、基底状態に近い細胞内カルシウムの恒常性維持や微小な変動の監視に敏感に関与していることが知られている。3
近年の分子生物学および医学の研究においては、STIM2の機能異常が神経変性疾患や免疫応答の異常、さらにはがん細胞の増プロセセスや浸潤など、さまざまな病態生理学的プロセスに関与している可能性が示唆されている。4
このように、STIM2は細胞のシグナル伝達ネットワークや生存維持に不可欠な生体分子であり、関連する疾患に対する新たな創薬標的としても注目を集めている。5
参考文献・出典
- NCBI Gene: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/57620 ↩
- UniProt: https://www.uniprot.org/uniprotkb/Q9P233/entry ↩
- Nature Communications: https://www.nature.com/articles/s41467-019-11440-6 ↩
- PubMed: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29844919/ ↩
- J-STAGE: https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/143/6/143_263/_article/-char/ja/ ↩