HEALTH WORDS / 用語解説
エコーウイルス16型
Echovirus 16
エコーウイルス16型とは、ヒトを宿主とするエンテロウイルス属のピコルナウイルス科に分類されるウイルスの一種である。1
エコーウイルスはHuman enterovirus B種に属しており、無菌性髄膜炎や発熱、発疹など多様な臨床症状を引き起こす病原体として知られている。1
本ウイルスによる感染症は主に小児や乳幼児の間で流行することが多く、夏から秋にかけての温暖な時期に検出される傾向が高い。1
エコーウイルス16型への感染経路としては、糞口感染や接触感染、あるいは飛沫感染などが主なものとして挙げられており、消化管内で増殖したのちに全身の様々な臓器へと波及することがある。2
臨床的な特徴の一つとして、ボストン発疹症(Boston exanthem disease)の原因ウイルスとして古くから認知されており、発熱の消失前後あるいは解熱と同時に特有の紅斑性皮疹が体幹や顔面などに現れることが報告されている。1
多くの症例において予後は良好であり、対症療法を中心とした治療により自然に回復することが多いが、新生児や免疫不全状態にある患者では重篤な全身感染症へ移行するリスクが存在する。2
予防対策としては、手洗いや手指消毒の徹底、環境の衛生管理が極めて重要であり、腸管からの排出を防ぐための衛生指導が行われる。2
診断においては、咽頭拭い液や糞便、髄液などの検体を用いたウイルス分離やRT-PCR法による遺伝子検査が有用な手法として用いられている。1