ホームグリピカン3

HEALTH WORDS / 用語解説

グリピカン3

グリピカン3(GPC3)とは、細胞膜にグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカーを介して結合する糖鎖修飾タンパク質であり、グリピカンファミリーに属する細胞表面ヘパラン硫酸プロテオグリカンの一つである。1

グリピカン3は胎児期の発達において重要な役割を果たしており、細胞の増殖やシグナル伝達の調節に関与している。1

正常な成人組織におけるグリピカン3の発現は一般に非常に低いか、あるいは検出されないことが多い。2

しかしながら、グリピカン3は肝細胞癌(HCC)などの特定の悪性腫瘍において特異的に高発現することが知られている。1

このため、グリピカン3は肝細胞癌の診断における有用な腫瘍マーカーの一つとして臨床現場や病理学の分野で広く認識されている。2

さらに、グリピカン3は癌細胞の表面に豊富に存在し、正常組織での発現が限られているという特徴を持つことから、分子標的薬を用いた癌免疫療法や抗体薬物複合体などの新しい治療法の魅力的な標的分子としても期待されている。1

現在、グリピカン3を標的としたモノクローナル抗体や遺伝子治療、CAR-T細胞療法などの臨床試験が国内外で精力的に進められており、難治性の肝細胞癌に対する新規治療戦略としての臨床応用に向けた研究が続けられている。2

参考文献・出典

  1. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201002047805216654 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  2. 医中誌Web: https://www.jamas.or.jp/ ↩1 ↩2 ↩3