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HEALTH WORDS / 用語解説

コクサッキーウイルスA10

Coxsackievirus A10

コクサッキーウイルスA10とは、エンテロウイルス属に分類されるピコルナウイルス科のRNAウイルスの一種であり、ヒトを宿主とするコクサッキーウイルスA群の血清型の一つである。国立感染症研究所によると、本ウイルスはコクサッキーウイルスA6などとともに、手足口病の主要な病原体の一つとして知られている。1

手足口病は夏風邪の代表的な疾患であり、口腔内粘膜、手掌、足底などに水疱性の発疹を特徴とする臨床症状を示す感染症である。コクサッキーウイルスA10の感染によって引き起こされる手足口病の特徴として、従来のコクサッキーウイルスA16やエンテロウイルス71による典型的な症例と比較して、口腔内の疼痛が強く現れることや、経過中に爪脱落などの合併症を伴うことがある点が挙げられる。2

本ウイルスの遺伝子型や分子疫学的な解析においては、RNAウイルス特有の変異が観察されることがあり、国立感染症研究所などの公的機関によるサーベイランスや病原体検出が行われている。感染経路としては、飛沫感染、接触感染、糞口感染が主であり、特に乳幼児の間で集団感染を引き起こしやすい特性を持っている。現在のところ、コクサッキーウイルスA10に対する特異的な抗ウイルス薬や承認されたワクチンは存在せず、対症療法が中心となるため、手洗いや手指消毒などの基本的な感染対策が重要である。3

参考文献・出典

  1. 国立感染症研究所IDWR: https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/443-hfmd-intro.html ↩
  2. 国立感染症研究所 IASR: https://www.niid.go.jp/niid/ja/hand-foot-and-mouth-disease-m/7583-iasr-hfmd-170らい.html ↩
  3. 厚生労働省 手足口病に関するQ&A: https://www.mhlw.go.jp/b/kenko/kekkaku-kansenshou/qa/qa20.html ↩