HEALTH WORDS / 用語解説
ジェルトン
ジェルトンとは、主にキョウチクトウ科の植物から得られる天然ゴム様の乳液(ラテックス)、またはその硬化物の総称である。12 一般的には東南アジアなどの熱帯地域に生育する高木から採取され、かつてはチューインガムの基剤や工業用原料として広く利用されてきた歴史を持っている。1
ジェルトンを産出する代表的な樹木としては、キョウチクトウ科のダイアソラ属(Dyera属)に分類される植物が挙げられる。2 これらの樹木の樹皮に切開を加えることで樹液が滲み出し、これを凝固させることで樹脂状の物質が得られる。1 化学的な性質としては、炭化水素の一種であるポリイソプレンなどを主成分としつつ、多くの樹脂分や水分を含んでいる点が特徴である。2
保健医療や食品衛生の分野においては、ジェルトンは直接的な栄養素や薬効を持つ成分ではないものの、食品添加物としてのチューインガム基礎剤や、医薬品・化粧品の製造に関連する基材としての用途が研究・利用されてきた。1 天然ゴムと比較して弾力性や伸縮性の特性が異なるため、特定の工業製品や加工品において物性を調整するための素材として扱われてきた経緯がある。2
近年では合成樹脂や他の高分子化合物の発展に伴い、用途によっては代替が進んでいるものの、天然資源由来の高分子材料としての化学的・生物学的な特性評価は継続して行われている。1 また、植物由来のラテックス製品全般にいえることとして、アレルギー反応のリスクや安全性に関する評価が公的機関や学術文献において議論の対象となることがある。2