HEALTH WORDS / 用語解説
フィタノイルCoAジオキシゲナーゼ
Phytanoyl-CoA dioxygenase
フィタノイルCoAジオキシゲナーゼとは、分岐鎖脂肪酸であるフィタン酸の代謝の初期段階において、フィタノイルCoAの2位の炭素を水酸化する反応を触媒する酵素である。1 2
本酵素は、植物由来の食事などに含まれるクロロフィルの分解産物であるフィタン酸が動物の体内で蓄積するのを防ぐために必須の役割を担っている。1
ヒトゲノムにおいては、本酵素をコードする遺伝子はPHYH遺伝子として知られており、主にペルオキシソームに局在して機能している。2 1
フィタノイルCoAジオキシゲナーゼによる触媒反応は、補因子として鉄 (元素)|鉄(Fe(II))、2-オキソグルタル酸、および分子状酸素を必要とする、2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼのファミリーに属している。2
この反応によってフィタノイルCoAは2-ヒドロキシフィタノイルCoAへと変換され、引き続くカルボキシリアーゼ反応を経てプラステナルへと代謝されることで、最終的にプロピオン酸へと分解されてエネルギー代謝回路へ組み込まれる。1
もしフィタノイルCoAジオキシゲナーゼの遺伝子変異などによりその酵素活性が欠損あるいは著しく低下した場合、フィタン酸のα酸化が正常に行われなくなる。1
その結果、組織や血液中にフィタン酸が異常に蓄積し、神経障害や色素性網膜炎、運動失調などを特徴とする重篤なペルオキシソーム病の一つであるレフサム病(Refsum病)を発症することが知られている。1