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HEALTH WORDS / 用語解説

ペプチドボンド

Peptide bond

ペプチドボンドとは、一方はアミノ酸のカルボキシ基と、もう一方は別のアミノ酸のアミノ基との間で水分子が脱離する脱水縮合によって形成される共有結合の一種である。1

生化学および分子生物学の分野において、この結合はアミノ酸同士を直鎖状につなぎ合わせる基本的な骨格をなすものであり、タンパク質やペプチドの1次構造を構築する上で極めて重要な役割を担っている。2

ペプチドボンドは化学式としては-CO-NH-で表されるアミド結合であり、タンパク質の生合成過程においてはリボソーム上での翻訳の際にペプチジルtransferase活性によって順次形成されていく。2

この化学結合の大きな特徴として、カルボニル基の炭素と窒素原子の間の結合には部分的な二重結合性が備わっていることが挙げられる。1

この部分的な二重結合性により、ペプチドボンドに関与するカルボニル酸素、カルボニル炭素、アミド窒素、アミド水素の4原子および隣接する2つのα炭素は同一の平面(ペプチド平面)上に存在することになる。1

結果として、この結合軸のまわりでは自由な回転が制限される構造上の制約が生じる。2

一方で、ペプチド平面の両端に位置するα炭素とカルボニル炭素の間、およびα炭素とアミド窒素の間の結合は単結合であり、それぞれ回転角が許容されるため、この柔軟性がタンパク質の立体構造である2次構造や高次構造の折りたたみを決定づける要因となる。1

また、ペプチドボンドを構成する窒素原子上の水素とカルボニル基の酸素原子の間では、タンパク質内部において水素結合が形成されやすくなる。2

この水素結合ネットワークは、αヘリックスやβシートといった規則正しい2次構造を安定に保つために必須の相互作用である。2

ペプチドボンドは熱力学的に安定な結合であるが、通常の生理的条件下では水分子による加水分解速度は非常に遅い。1

そのため、タンパク質がその機能を終えた際や消化の過程においてペプチドボンドを切断するためには、プロテアーゼやペプチダーゼといった特異的な酵素の働きが必要不可欠となる。2

参考文献・出典

  1. 化学用語辞典: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakuseibutsu/45/10/45_10_720/_pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
  2. 生化学辞典: https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E3%83%B8 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6