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HEALTH WORDS / 用語解説

ミネラル代謝

Mineral Metabolism

ミネラル代謝とは、生体の恒常性を維持するために、必須ミネラルの吸収、分布、貯蔵、および排泄が統合的に調節される生体内の動的プロセスのことである。1 生物体にとって不可欠なミネラルは、多量ミネラルと微量元素に大別され、それぞれが特異的な代謝経路を経て体内のバランスが保たれている。1

特にカルシウムやリンといったミネラルの代謝においては、骨組織が最大の貯蔵庫として機能している。2 血中のカルシウム濃度は神経伝達や筋肉収縮などの生命維持に直結するため、極めて狭い範囲に厳密に制御されている。2 このカルシウムおよびリンの代謝調節には、副甲状腺ホルモン(PTH)、活性型ビタミンD、およびカルシトニンなどのホルモンが主要な役割を果たしている。2

小腸におけるミネラルの吸収過程は、食事から摂取した栄養素を生体が取り込む最初のステップであり、消化管ホルモンやトランスポーターによって精緻に制御されている。1 吸収されたミネラルは血液循環を介して全身の標的器官へと運ばれ、各種酵素の構成成分として働いたり、生体構造の維持に寄与したりする。1 不要となったあるいは過剰なミネラルは、主に腎臓での尿中排泄や消化管を介した糞便中への排泄によって体外へ除去され、体内のミネラル平衡が保たれる。1

これら一連のミネラル代謝の破綻は、骨粗鬆症や腎結石、電解質異常といった多様な病態を引き起こす原因となる。2 特に慢性腎臓病の患者においては、ミネラル代謝異常が骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)として現れ、血管石灰化や心血管疾患のリスクを高めることが知られている。3

参考文献・出典

  1. 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版): https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
  2. 国立国会図書館インターネット資料収集事業(WARP) 厚生労働省 e-ヘルスネット: https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11232821/www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
  3. 厚生労働省 e-ヘルスネット: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html ↩