HEALTH WORDS / 用語解説
共通樹状細胞前駆細胞
Common dendritic cell progenitor
共通樹状細胞前駆細胞とは、造血幹細胞から分化し、樹状細胞のみを生み出す能力を持つ前駆細胞のことである。1
生体の免疫系において、樹状細胞は抗原提示を行うことによって獲得免疫の開始や免疫寛容の誘導に中心的な役割を果たす免疫細胞である。1
この樹状細胞は骨髄内で造血幹細胞から多能性前駆細胞、共通骨髄系前駆細胞などを経て分化していく過程で、特定の前駆細胞を経て生成される。1
共通樹状細胞前駆細胞は、その名の通り形質細胞様樹状細胞および従来型樹状細胞といった主要な樹状細胞のサブセットへと分化する能力を維持した特異的な前駆細胞として機能する。1
分子生物学や免疫学の研究においては、マウスやヒトの骨髄あるいは血液中におけるこれらの細胞の存在や、表面抗原の発現パターン解析を通じて造血系譜の解明が進められている。2
フローサイトメトリーなどの手法を用いて、どのような細胞表面マーカーを発現しているかを特定することにより、共通樹状細胞前駆細胞の同定や単離が行われてきた。2
転写因子ネットワークの制御を受けながら分化の方向性が決定され、樹状細胞としての特異的な機能を獲得するための準備段階にある細胞であると言える。1
このように、共通樹状細胞前駆細胞は免疫細胞の発生・分化機構を理解する上で重要な位置を占める前駆細胞の1つとして位置づけられている。2
参考文献・出典
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201002013892705009 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201502049970342981 ↩1 ↩2 ↩3