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HEALTH WORDS / 用語解説

枳実

Immature Bitter Orange

枳実とは、ミカン科(Rutaceae)のダイダイあるいはナツダイダイなどの果実、またはカラタチの未熟果を乾燥させた生薬である。1

東洋医学や生薬学においては、理気薬に分類され、気の滞りを改善し、胸部や腹部の張り、痛覚|疼痛、便秘などの症状に対する漢方薬の構成生薬として広く用いられている。2

基原植物としては、主としてCitrus aurantiumまたはその近縁植物が挙げられ、その果実がまだ青く小さい未熟な時期に採取される。3

日本薬局方においては、キジツとして局方に収載されており、一定の生薬学的規格や品質評価基準が設けられている。1

成分の観点からは、フラバノン配糖体であるナリンギンやヘスペリジン、および精油成分などが含まれており、これらが薬理作用の発現に関与していると考えられている。3

漢方処方においては、大建中湯や桃核承気湯、枳実薤白桂枝湯などの多様な方剤に配合され、消化器系の運動機能調整や循環器系への働きなどが期待されて応用されている。4

近年の薬理学的な研究においても、胃腸管平滑筋に対する作用や、抗炎症作用、血流動態への影響などが解析されており、伝統医学的な効能の科学的根拠の解明が進められている。3

このように枳実とは、植物の未熟な果実を基原とし、古くから和漢薬や生薬として臨床の現場や研究対象に供されてきた、医薬品および天然物化学における重要な構成要素の一つである。2

参考文献・出典

  1. 第十八改正日本薬局方解説書: https://www.jpdb.jp/ ↩1 ↩2
  2. 第十八改正日本薬局方解説書: https://jpdb.nihs.go.jp/jp18ver/ ↩1 ↩2
  3. J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200906019310860551 ↩1 ↩2 ↩3
  4. 日本東洋医学会: https://www.jsom.or.jp/medical/ebm/iisi/index.html ↩