HEALTH WORDS / 用語解説
病期診断
Staging
病期診断とは、悪性腫瘍などの疾患が体内においてどの程度進行し、どこまで広がっているかを評価するための臨床的な検査および診断のプロセスである。1
病期診断は、患者の予後を予測し、最適な治療法を選択する上で極めて重要な役割を果たしている。1
悪性腫瘍の広がりを評価するための国際的な基準として最も広く用いられているのが、TNM分類である。1
TNM分類において、T(Tumor)は原発巣の大きさや周囲の組織への浸潤の程度を指し、N(Node)はリンパ節への転移の有無と広がりを示し、M(Metastasis)は他の臓器への遠隔転移の有無を表している。1
これらのT、N、それぞれの因子の評価を組み合わせて、癌の進行度を一般的にローマ数字を用いてステージ0からステージIVまでの病期へと分類する。2
病期診断を行うにあたっては、詳細な身体診察のほか、画像診断技術が不可欠となる。1
画像診断としては、X線検査、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴画像法(MRI)、および陽電子放射断層撮影(PET)などが用いられ、これらを通じて腫瘍の解剖学的な位置や大きさが精密に測定される。1
さらに、画像検査だけでは評価が困難な場合には、生検や手術によって採取された組織を用いた病理診断が行われ、細胞レベルでの浸潤や転移の確認がなされる。1
正確な病期診断の実施は、単に治療方針の決定にとどまらず、臨床試験における患者層の均一化や、異なる医療施設間および国内外における治療成績の正確な比較を可能にする基盤ともなっている。1
このように、病期診断は現代医学におけるがん診療の標準化と集学的治療の遂行において、中心的な位置を占める不可欠な医療行為である。2