HEALTH WORDS / 用語解説
目やに
Rheum
目やにとは、眼の表面や涙に由来する分泌物、剥離した上皮細胞、塵埃などが混合した固形物あるいは半固形物の総称である。1
医学的には眼脂(がんし)と呼ばれ、結膜炎などの眼科的疾患に伴って増加することが多い。2
眼脂の性状や色調は、その原因となる病態を鑑別する上で重要な臨床的な指標となる。2
健康な状態であっても、睡眠中には涙の分泌低下や瞬目(まばたき)の停止に伴い、微量の眼脂が眼瞼縁や内眼角に蓄積することがある。1
しかし、日中における過剰な眼脂の産生や、粘液性、膿性を呈する分泌物の持続は、眼の組織における炎症や感染症の存在を強く示唆する。2
感染性結膜炎においては、細菌性感染に起因する場合、多数の好中球を含む黄色から緑色の粘り気のある膿性の眼脂が大量に分泌される特徴がある。2
一方、ウイルス性感染やアレルギー性結膜炎では、透明から白濁した水様性あるいは粘液性の眼脂が主たる症状として観察される。2
特に流行性角結膜炎などのアデノウイルスによる感染症では、結膜の充血や耳前リンパ節の腫脹とともに、顕著な眼脂の増加が認められる。3
また、新生児における眼脂の発現は、クラミジアや淋菌などの産道感染による新生児膿漏眼や、鼻涙管閉塞などの先天性疾患を鑑別するため、早期の医学的な評価が必要とされる重要な所見である。2
涙道の閉塞や狭窄に起因する涙嚢炎では、涙嚢内での細菌の繁殖により、涙点から圧出される膿性の眼脂が認められることがある。2
診断にあたっては、細隙灯顕微鏡検査を用いて眼瞼、結膜、角膜の状態を詳細に観察し、必要に応じて分泌物の培養検査や細胞診が行われる。2