HEALTH WORDS / 用語解説
身体症状
Physical symptoms
身体症状とは、身体の各部位に現れる客観的な徴候および主観的な不調のことであり、疾患や生理的変化の表れとして認識されるものである1。 医学および生物学の領域において、身体症状は患者が医療機関を受診する最も一般的な契機の一つであり、診断プロセスにおける重要な手がかりとなる臨床所見である2。
身体症状の発生機序は多岐にわたり、器質的疾患によるものだけでなく、精神疾患や心理社会的ストレスが自律神経系や内分泌系を介して身体の変調として表出する場合も含まれる1。 例えば、疼痛、発熱、倦怠感、悪心、動悸、めまいなど、その形態や重症度は極めて多様である2。 これらの症状は、個体の恒常性(ホメオスタシス)が破綻した際に、生体からの警告シグナルとして機能する側面を持つ。
臨床医学においては、問診や身体診察を通じて得られた身体症状を系統的に評価し、鑑別診断を行うことが基本となる1。 しかし、詳細な検査を行っても明確な器質的病変が同定されない場合もあり、そのような状況においては心身医学や精神医学的なアプローチによる評価と治療が求められることがある1。