HEALTH WORDS / 用語解説
重症度判定
Severity Assessment
重症度判定とは、疾患や外傷などの病態がどの程度深刻であるかを評価し、治療の緊急度や適切な医療資源の配分を決定するための臨床的なプロセスである。1
医学および生物学の領域において、重症度判定は患者の予後予測や、最適な治療戦略を選択する上で極めて重要な役割を担っている。救急医療の現場をはじめ、集中治療室(ICU)や周術期管理など、多様な臨床場面で継続的に実施されている。2
重症度判定には、医師や看護師などの医療従事者による身体診察や臨床検査データの解釈だけでなく、客観的なスコアリングシステムが広く用いられている。これらにはバイタルサインである血圧、心拍数、体温、呼吸数のほか、意識レベルの評価が含まれる。急性期医療においては、APACHE IIスコアやSOFAスコアなどの病態評価スケールが活用され、臓器障害の程度や死亡率の予測に役立てられている。3
また、感染症の領域における敗血症の重症度判定では、qSOFAやSepsis-3の定義に基づき、迅速な輸液や抗菌薬投与の必要性が判断される。悪性腫瘍などの非感染性疾患においても、TNM分類などの病期分類(ステージング)が重症度や進行度の評価として行われ、治療方針の決定根拠となる。4
近年の臨床医学および医療情報学の発展に伴い、人工知能(AI)や機械学習を活用した重症度判定モデルの研究開発も進められている。これにより、電子カルテ上の臨床データから患者の急変リスクを早期に検出し、予後の改善につなげる試みがなされている。5
参考文献・出典
- 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000841285.pdf ↩
- 日本救急医学会: https://www.jja-net.org/about/pdf/guideline_01.pdf ↩
- 日本集中治療医学会: https://www.jsicm.org/pdf/SOFA_guideline.pdf ↩
- 国立がん研究センター: https://ganjoho.jp/public/pre_scr/about_cancer/staging.html ↩
- 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212260_00004.html ↩