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HEALTH WORDS / 用語解説

顎二腹筋

Digastric muscle

顎二腹筋とは、頭蓋骨の側頭骨乳様突起から下顎骨および舌骨にかけて走行し、開口運動や咀嚼、嚥下に関与する骨格筋である。1

顎二腹筋は、前腹と後腹という2つの筋腹が中間腱を介して連結している特殊な形態学的特徴を持つ筋肉である。2

前腹は下顎骨の内面にある二腹筋窩から起こり、中間腱へと前下方に向かって走行する。1

後腹は側頭骨の乳様突起の内側にある乳様切痕から起こり、前下方へ向かって中間腱へと移行する。2

これら前腹と後腹をつなぐ中間腱は、茎突舌骨筋の腱によって貫かれながら、線維性の滑車によって舌骨の小角付近に固定されている。1

顎二腹筋は、その発生学的な起源や解剖学的特徴から、前腹と後腹で異なる神経支配を受けるという臨床医学および神経解剖学上の重要な特徴を有している。2

前腹は、下顎神経の枝である顎舌骨筋神経によって支配されている。1

一方の後腹は、顔面神経の枝によって支配を受けている。2

この二重の神経支配は、第1咽頭弓と第2咽頭弓という異なる鰓弓に由来する発生の過程を反映している。1

機能的には、顎二腹筋は下顎骨が固定されている場合には舌骨を引き上げる作用を示し、嚥下運動において重要な役割を果たす。2

逆に舌骨が頸部の筋肉によって固定されている場合には、下顎骨を引き下げて口を開く開口運動を助ける働きをする。1

このように、咀嚼筋群や舌骨上筋群の一つとして、口腔の複合的な運動において不可欠な生理学的役割を担っている。2

参考文献・出典

  1. 解剖学用語のインターネットアーカイブ: https://www.AnatomicalTerms.info/ja/jAnatomicalTerms/p33-149.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
  2. 日本人体解剖学(上巻): https://www.kanehara-shuppan.co.jp/books/index.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6