HEALTH WORDS / 用語解説
20-カルボキシLTB4
20-カルボキシLTB4とは、アラキドン酸カスケードの代謝物であり、強力な炎症性脂質メディエーターであるロイコトリエンB4(LTB4)の主要な不活性化代謝物である。1
LTB4は好中球の走化性誘導や活性酸素の産生などを引き起こす生理活性物質であるが、生体内において過剰な炎症が持続しないよう、速やかに代謝・分解される経路が存在する。2
その主な分解経路として、シトクロムP450(CYP)酵素群、特にCYP4Fファミリーに属する酵素の働きによって、LTB4のω酸化が引き起こされる。3
ω酸化の過程では、まずLTB4の末端メチル基が水酸化されて20-ヒドロキシLTB4となり、さらにそれが酸化されることで20-カルボキシLTB4へと変換される。1
生成された20-カルボキシLTB4は、元のロイコトリエンB4と比較して受容体に対する親和性や生理活性が著しく低下しており、生体防御機構における炎症の収束フェーズにおいて重要な役割を担っている。3
このような代謝物の生成と排泄は、アラキドン酸代謝のホメオスタシスを維持するうえで不可欠なプロセスであり、尿中などへ排泄されることで体外へと除去される。2