HEALTH WORDS / 用語解説
4'-ホスホパントテン酸システイン
4'-Phosphopantothenoylcysteine
4'-ホスホパントテン酸システインとは、生体内における補酵素A(CoA)の生合成経路において、4'-ホスホパントテン酸とL-システインがアミド結合して生成される代謝中間体である。1
補酵素Aは糖質、脂質、アミノ酸などの代謝において極めて重要な補酵素であり、その合成経路はすべての生物に保存されている。2
本物質が生成される反応は、補酵素Aの生合成経路における第2段階目の反応であり、4'-ホスホパントテン酸システイン合成酵素(PPCS)と呼ばれる酵素によって触媒される。1
この酵素反応では、ATPのエネルギーを利用して4'-ホスホパントテン酸のカルボキシ基とL-システインのアミノ基の間で脱水縮合が起こり、4'-ホスホパントテン酸システインが合成されるとともに、ADPとリン酸が生成される。2
生成された4'-ホスホパントテン酸システインは、引き続いて補酵素A合成経路の第3段階目の反応に用いられる。1
具体的には、4'-ホスホパントテン酸システイン脱炭酸酵素(PPCDC)の働きによって、分子内のシステイン部分からカルボキシル基が脱炭酸される反応を受ける。2
この脱炭酸反応により、4'-ホスホパントテン酸システインは4'-ホスホパンテチンへと変換され、補酵素Aの前駆体としての構造がさらに形成されていくこととなる。1
このように、4'-ホsホパントテン酸システインは、細胞内でのエネルギー代謝や物質代謝の根幹を担う補酵素Aを作り出す上で、不可欠な中間代謝物としての役割を果たしている。2
参考文献・出典
- 代謝生化学辞典: https://biosciencedbc.jp/db/dictionary/metab/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200906059952528001 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4