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HEALTH WORDS / 用語解説

ASK3

ASK3(Apoptosis signal-regulating kinase 3)とは、アポトーシスシグナル伝達経路に関与するキナーゼの一種であり、主としてストレス応答や細胞死の制御において重要な役割を果たしている蛋白質である。1 ASKファミリーに属する酵素であり、MAPKカスケードの上流で活性化されることで、様々なシグナル伝達に関与することが知られている。1

ASK3は、他のASKファミリー分子であるASK1やASK2と比較して、特異的な組織分布や物理的刺激に対する応答性を示すことが研究によって明らかにされている。1 特に、浸透圧ストレスなどの物理的な環境変化に対して鋭敏に応答し、細胞の恒常性維持や体液量の調節メカニズムにおいて中心的な役割を担っている。2 生物が生存するために不可欠な体液の塩分濃度や水分量の変動を感知し、適切なシグナルを出力することで生体防御に寄与している。2

分子生物学的な解析によると、ASK3はリン酸化酵素としての機能を有しており、特定の基質をリン酸化することによって下流の分子群を活性化させる。1 この一連の生化学的な反応は、細胞の増殖、分化、そしてアポトーシスといった運命決定に直接的な影響を与える。1 近年の医学および薬学の研究においては、ASK3の活性制御異常が様々な疾患の病態形成に関与している可能性が指摘されており、新たな創薬標的としての期待が高まっている。2

例えば、高血圧症や腎疾患などの生活習慣病の分野において、ASK3を介した浸透圧応答の異常が病態の悪化に結びついていることが分子レベルで解明されつつある。2 そのため、ASK3の機能を人工的に阻害あるいは活性化させる化合物の開発が進めば、これらの疾患に対する革新的な治療薬の創出につながると考えられている。2 このように、ASK3は単なる細胞内シグナルの一要素にとどまらず、生体の環境適応や疾患治療の観点からも極めて重要な研究対象となっている。1

参考文献・出典

  1. 国立研究開発法人科学技術振興機構: https://repository.jst.go.jp/dspace/bitstream/123456789/41416/1/110006798150.pdf ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
  2. 国立国会図書館インターネット資料収集保存事業: https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11613867/www.amed.go.jp/news/release_20190521.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5