HEALTH WORDS / 用語解説
CYP27A1
CYP27A1
CYP27A1とは、チトクロームP450ファミリーに属するミトコンドリアの酵素の一つであり、主に肝臓やマクロファージなどの組織においてステロイド化合物やコレステロールの代謝に関与している。1
本酵素はコレステロールの27位を水酸化する反応を触媒し、胆汁酸の合成経路である酸化的開裂やカルボキシル化の初期段階において極めて重要な役割を果たしている。2
ヒトにおいてCYP27A1遺伝子の変異が生じると、コレステロールの代謝異常を引き起こし、脳や腱などの組織にコレステロールおよびコレスタノールが蓄積する脳腱黄色腫症(CTX)の原因となる。1
脳腱黄色腫症は常染色体劣性遺伝形式をとる遺伝性疾患であり、白内障、腱黄色腫、進行性の神経症状や認知機能障害など多様な臨床症状を呈することが知られている。3
CYP27A1による代謝産物は、ビタミンD3の活性化やその代謝プロセスにも深く関わっており、生体内における脂質バランスやカルシウム代謝の維持に寄与している。2
近年の分子生物学および生化学的な研究により、CYP27A1は動脈硬化症などの生活習慣病やマクロファージを介した免疫応答、脂質代謝異常の病態解明においても重要なターゲット分子として注目されている。3
参考文献・出典
- 遺伝子疾患情報リスト: https://togodb.biosciencedbc.jp/togodb/view/gene_disease_list_j ↩1 ↩2
- KEGG PATHWAY: https://www.kegg.jp/pathway/hsa00120 ↩1 ↩2
- NBDCヒトデータベース: https://humandbs.dbcls.jp/ ↩1 ↩2