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HEALTH WORDS / 用語解説

GRB2

Growth factor receptor-bound protein 2

GRB2とは、細胞膜上の受容体チロシンキナーゼや関連するタンパク質に結合し、細胞増殖やシグナル伝達の経路を仲介する重要なアダプタータンパク質である。1

GRB2は分子量約25kDaのタンパク質であり、1個のSH2ドメインと、その両端に位置する2個のSH3ドメインという特徴的なドメイン構造を持っている。2

このSH2ドメインは、リン酸化されたチロシン残基を認識して結合する能力を持っており、受容体チロシンキナーゼがリガンドと結合して自己リン酸化した際に、その特定部位へリクルートされる。1

一方、2個存在するSH3ドメインは、プロリンに富む配列を持つ他のタンパク質と相互作用するために使われる。2

特に、グアニンヌクレオチド交換因子であるSOS(Son of sevenless)タンパク質と常態で結合しており、GRB2が受容体に結合することでSOSを細胞膜近傍へと移動させる役割を果たす。1

細胞膜へと運ばれたSOSは、不活性なGDP型Rasを活性型のGTP型Rasへと変換し、Ras-Raf-MEK-ERK経路をはじめとするMAPK/ERK経路のシグナル伝達カスケードを強力に活性化させる。2

このRasを起点とするシグナル伝達は、細胞増殖、分化、生存、および細胞骨格の再構成など、多岐にわたる生物学的プロセスの制御において中心的な役割を担っている。1

ヒトにおいてGRB2をコードする遺伝子はGRB2遺伝子であり、多様な組織で広く発現している。1

受容体チロシンキナーゼを介したシグナル伝達網のハブとして機能するため、がん細胞の異常な増殖や腫瘍の形成においても頻繁に関与していることが知られている。2

参考文献・出典

  1. An Atlas of Human Genes: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK20353/ ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
  2. KEGG PATHWAY: https://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?hsa:2885 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4