HEALTH WORDS / 用語解説
IL-1F7
Interleukin-1 family member 7
IL-1F7とは、インターロイキン-1(IL-1)ファミリーに属するタンパク質であり、現在はIL-37の別名として知られているサイトカインの一種である。1
IL-1F7(IL-37)は、免疫反応や炎症応答の抑制において重要な役割を果たしている分子である。2
IL-1ファミリーの多くのメンバーが炎症を促進する作用を持つ一方で、IL-1F7は過剰な炎症反応を抑える抗炎症作用を有している点が大きな特徴である。2
ヒトのゲノムにおいて、IL-1F7をコードする遺伝子は第2染色体長腕のIL-1遺伝子クラスター内に位置している。1
この遺伝子からは選択的スプライシングによって複数のアイソフォーム(バリアント)が生成されることが確認されており、これまでにIL-37aからIL-37eまでのアイソフォームが同定されている。2
IL-1F7の発現は、様々な免疫細胞や上皮細胞、組織において認められるが、その基礎的な発現量は一般に低い水準にある。2
しかし、炎症性サイトカインやリポ多糖(LPS)などの刺激を受けることによって、その発現が誘導され増加することが示されている。2
細胞内で産生されたIL-1F7は、細胞質だけでなく細胞核内にも移行することが知られており、転写の調節を介して炎症関連遺伝子の発現を抑制する機能を持つと考えられている。2
また、細胞外に放出されたIL-1F7は、受容体を介してシグナル伝達を引き起こし、自然免疫および獲得免疫の双方の経路において免疫の暴走を抑えるブレーキとして働いている。2
近年の医学研究においては、IL-1F7の抗炎症作用が自己免疫疾患や慢性炎症性疾患、動脈硬化症などの病態と深く関わっていることが示唆されている。2
そのため、IL-1F7の働きを応用した新しい治療薬の開発や、疾患のバイオマーカーとしての利用に向けた研究が国内外で進められている。2