HEALTH WORDS / 用語解説
S状結腸憩室炎
S状結腸憩室炎とは、大腸の壁の一部が袋状に外側へと飛び出した憩室に、糞石の詰まりや細菌感染などを原因として炎症が生じる疾患である。1 2
大腸の中でも特にS状結腸は内圧が高くなりやすいため憩室が多発しやすく、それに伴ってS状結腸憩室炎の発生頻度も高くなる特徴がある。1 2
主な臨床症状としては、左下腹痛、発熱、圧痛、腹部の緊張などが挙げられる。1 2
欧米では右側結腸に憩室が多いのに対し、アジア圏や日本ではS状結腸などの左側結腸に憩室が好発する傾向がみられる。1
診断にあたっては、臨床症状の評価に加えて血液検査による白血球増加やCRP上昇の確認が行われる。1
さらに画像検査として腹部造影CT検査が非常に有用であり、腸管壁の肥厚や憩室の存在、周囲の脂肪織の炎症や膿瘍形成を明瞭に描き出すことができる。1 3
治療方針は炎症の程度や合併症の有無によって決定され、軽症例では食事制限や安静、抗菌薬の投与といった保存的治療が中心となる。1 2
一方で、膿瘍や穿孔、汎発性腹膜炎、腸閉塞などの重篤な合併症を伴う場合や、保存的治療で症状が改善しない場合には、外科的治療として手術による腸管の切除が検討される。1 2
S状結腸憩室炎は治療によって寛解することが多いものの、再発を繰り返すケースも少なくないため、生活習慣の改善や定期的な経過観察が重要となる。1 2