健康用語WEB事典

DESAT1(desaturase 1)

ショウジョウバエが持つ脂肪酸不飽和化酵素のひとつ(Δ9脂肪酸不飽和化酵素)。細胞生体膜を構成する脂質分子二重結合を導入する役割を持つ。*1*2

DESAT1が作り出す折れ曲がり(二重結合)を持った脂質分子細胞内の発熱部位であるミトコンドリア内膜クリステの形成を促進することと、これによりミトコンドリアに存在するATP合成酵素が活性化され、ミトコンドリアでの熱産生が増強されることが確認され、細胞内の温度は脂質分子の折れ曲がりにより制御されることが報告されている。

低温環境ではDESAT1の働きにより折れ曲がりを持つ脂質分子が増加してATP合成酵素の活性が向上し、それに伴い熱産生に必要なミトコンドリア機能が上昇することが知られている。

タグ: 体温 酵素 脂肪酸 不飽和脂肪酸 二重結合 ミトコンドリア ATP 脂質

*1KAKEN — 研究課題をさがす | 脂質代謝と体温調節を連携する分子経路の解明 (KAKENHI-PROJECT-25293012): https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25293012/25293012
*2【研究成果】寒くなると細胞は自ら温度を上げようとする―細胞における新たな温度調節機構の発見― - 京都大学 工学部・大学院工学研究科: https://www.t.kyoto-u.ac.jp/ja/news/topics/research/20220316

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このページの最終更新日時: 2022-03-17 (木) 17:58:51