HEALTH WORDS / 用語解説
アクチノバチルス菌
Actinobacillus
アクチノバチルス属の細菌は、動物の口腔内や呼吸器系の常在菌として存在することが多く、特定の宿主に対して高い病原性を示す種が含まれている。1
代表的な菌種の一つであるアクチノバチルス・プルロニューモニエは、豚に伝染性胸膜肺炎を引き起こす重要な病原体であり、呼吸器症状や肺の壊死を伴う病変を形成することで畜産業界において大きな経済的損失をもたらす原因となる。2
また、別の重要な菌種であるアクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンスは、ヒトの口腔内細菌の一部であるが、侵襲性歯周炎などの重篤な歯周疾患の発生に深く関与していることが知られており、宿主の免疫応答を回避しながら組織を破壊する毒素を産生する能力を持つ。3
これらの細菌は一般的に運動性を持たず、カタラーゼ反応やオキシダーゼの反応性など生化学的性質に基づいて他の近縁種と鑑別される。4
感染の診断には、患部からの検体を用いた細菌培養や遺伝子検査(PCR法など)が利用され、治療には感受性のある抗菌薬の投与が行われるが、薬剤耐性の獲得が問題視される場合もある。5
参考文献・出典
- 動物衛生研究部門: https://www.naro.go.jp/eiwa/db/bse/qa/qa-12.html ↩
- 家畜の伝染病疾病: https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/kansi_anshin/kansi_anshin_43.html ↩
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201007024343118938 ↩
- 微生物データベース: https://www.nite.go.jp/nbrc/catalogue/SearchStandardPR.html ↩
- 国立医薬品食品衛生研究所: https://www.nihs.go.jp/osh/johoteikyo/antibiotic_resistance.html ↩