HEALTH WORDS / 用語解説
アンデスウイルス
Andes virus
アンデスウイルスは、ブニヤウイルス目、ハンタウイルス科、オルトハンタウイルス属に分類されるRNAウイルスである。1
本ウイルスの主な自然宿主はオリゴマミス属のげっ歯類であり、特に長尾米鼠(Oligoryzomys longicaudatus)が重要な保毒動物として知られている。12
ヒトへの感染経路は、主にウイルスを保有するげっ歯類の唾液、尿、糞便などの排泄物が乾燥してエアロゾル化したものを吸入することによる空気感染や、接触感染である。12
ハンタウイルス属のウイルスの中で、アンデスウイルスはハンタウイルス肺症候群を引き起こす代表的な病原体であり、南米地域において流行が確認されている。12
ハンタウイルス肺症候群の臨床症状としては、発熱、筋肉痛、頭痛などの初期症状に続き、急速に肺水腫や呼吸困難といった重篤な呼吸器症状を引き起こすことが特徴である。12
さらに、他の多くのハンタウイルスとは異なり、アンデスウイルスはヒトからヒトへの感染(人伝染)が起こり得る稀な種としても知られており、家族間や医療従事者の間での伝播事例が報告されている。12
診断には、血清学的手法による抗体検査や、遺伝子検査であるRT-PCR法などが用いられ、感染の早期発見と治療が行われる。12
予防においては、げっ歯類との接触を避けること、住居や倉庫などの換気、清掃時に防塵マスクや手袋を着用すること、食品をげっ歯類から保護することが極めて重要である。12