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HEALTH WORDS / 用語解説

カルボキシラーゼ

Carboxylase

カルボキシラーゼとは、基質に二酸化炭素(または炭酸水素イオン)を導入するカルボキシル化反応を触媒する酵素の総称であり、リアーゼあるいはリガーゼに分類される酵素群である。1

カルボキシラーゼは、生体内における炭水化物代謝、脂質代謝、アミノ酸代謝など、多様な代謝経路において極めて重要な役割を担っている。多くのカルボキシラーゼは、補酵素としてビオチンを必要とするビオチン依存性酵素であり、ATPの加水分解に伴うエネルギーを利用して二酸化炭素を活性化し、これを標的分子へ転移する反応を仲介する。2

代表的なカルボキシラーゼの一つであるアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)は、アセチルCoAをマロニルCoAへと変換する反応を触媒する。この反応は、脂肪酸生合成の律速段階であり、生体内における脂質代謝の調節において中心的な機能を果たしている。また、高等動物の肝臓などに存在するピルビン酸カルボキシラーゼは、ピルビン酸をオキサロ酢酸に変換することで、糖新生やクエン酸回路の維持に寄与している。植物におけるリブロース-1,5-ビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(RuBisCO)は、光合成のカルビン・ベンソン回路において二酸化炭素をリブロース-1,5-ビスリン酸に固定する最も主要な酵素であり、地球上の炭素循環の基盤を支えている。さらに、ビタミンK依存性カルボキシラーゼは、血液凝固に関与するプロトロンビンなどのタンパク質のグルタミン酸残基をγ-カルボキシグルタミン酸へと修飾し、血液凝固カスケードにおいて不可欠なカルシウムイオンとの結合能を付与する。1 2

参考文献・出典

  1. E-Navi: https://e-navi.nbrc.go.jp/concepts/22026 ↩1 ↩2
  2. biochem.jlc.jst.go.jp: https://biochem.jlc.jst.go.jp/ja/kobetsupage/2153/ ↩1 ↩2