HEALTH WORDS / 用語解説
ジエタノールアミド
ジエタノールアミドとは、脂肪酸とジエタノールアミンを反応させて製造される界面活性剤の一種であり、主として化粧品や洗浄剤などの日用品において泡立ちの安定化や増粘の目的に用いられる化合物である。1
化学的な構造としては、脂肪酸のカルボキシ基とジエタノールアミンのアミノ基が脱水縮合することによってアミド結合を形成したものであり、分子内に親水性の水酸基やアミド基と、疎水性のアルキル鎖を併せ持つ両親媒性の性質を示している。2
この化合物は、優れた起泡性や洗浄力の補助作用、さらには液体の粘度を高める増粘作用を有していることから、シャンプーやボディソープ、台所用洗剤などの配合成分として広く利用されてきた歴史がある。1
しかしながら、製造工程や原料に由来する不純物としてニトロソアミンが生成される可能性が指摘されるなど、健康や安全性に関する評価が継続的に行われてきた物質でもある。1
特に、ジエタノールアミン類が亜硝酸塩などのニトロ化剤と共存する条件下においては、発がん性が懸念されるN-ニトロソ化合物へと変化するおそれがあるため、化粧品原料としての使用実態や曝露に関する科学的な調査が公的機関によって実施されてきた。1
毒性学的評価においては、皮膚科学的な刺激性や感作性、あるいは反復投与による毒性などについて各種の学術論文やデータベースにおいて検討がなされており、製品中の含有量や純度管理の重要性が強調されている。2
そのため、現代の製剤技術や化粧品開発においては、安全性の向上のために高純度の原料選定が行われるほか、代替となる界面活性剤への切り替えが進められるなど、公衆衛生および消費者保護の観点から厳格な管理体制のもとで取り扱われている物質の一つである。1
参考文献・出典
- 国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部: https://www.nihs.go.jp/ICPS/Lice/ni/dea/dea.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
- J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200907036647416393 ↩1 ↩2