ホームステアロイルCoA脱水素酵素-1

HEALTH WORDS / 用語解説

ステアロイルCoA脱水素酵素-1

Stearoyl-CoA desaturase-1

ステアロイルCoA脱水素酵素-1(SCD1)とは、小胞体に存在し、飽和脂肪酸であるステアロイルCoAやパルミトイルCoAのシス-9位に二重結合を導入して、オレイン酸やパルミトレイン酸といった一価不飽和脂肪酸へ変換する反応を触媒する律速酵素である。1

SCD1は脂質代謝において中心的な役割を担っており、合成された不飽和脂肪酸はトリアシルグリセロール、コレステロールエステル、リン脂質などの主要な構成成分として利用される。2

哺乳類においては肝臓や脂肪組織などの代謝組織で高度に発現しており、エネルギー代謝や肥満、インスリン抵抗性といった生活習慣病の病態との関連が深く研究されている。2

遺伝子組み換え技術等を用いた研究では、SCD1の欠損や阻害薬による不活性化が、肥満の抑制や脂肪肝の改善、インスリン感受性の向上をもたらすことが示されており、メタボリックシンドロームに対する新規の治療薬標的として注目を集めている。2

また、SCD1の活性は食事内容やホルモン、転写因子(SREBP-1cなど)によって厳密に制御されており、炭水化物の過剰摂取やインスリンシグナルによってその発現が誘導されることが知られている。2

参考文献・出典

  1. ナショナルバイオリソースプロジェクト: https://shigen.nig.ac.jp/mouse/ko/detail/5063 ↩
  2. J-GLOBAL: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201102206680282672 ↩1 ↩2 ↩3 ↩4