HEALTH WORDS / 用語解説
セリ
セリとは、セリ科セリ属の多年草であり、湿地や水辺に自生するほか、野菜としても広く栽培されている植物である。1 日本原産の山菜の一つとして古くから親しまれており、独特の芳香と食感を持つことが特徴である。2
植物学的な分類において、セリはセリ目セリ科に属する草本である。3 浅い水中や湿った土壌を好む湿生植物であり、地下茎を伸ばして繁殖する性質を持っている。1 日本のほか、アジアの温帯から暖帯にかけて広く分布している。3 野生種が存在する一方で、水田の跡地などを利用した水耕栽培や畑での土耕栽培も盛んに行われている。2 特に宮城県や茨城県などが主要な産地として知られており、冬から春にかけての時期に収穫されることが多い。2
栄養学的および健康科学の観点から見ると、セリは多様な栄養素を含有する緑黄色野菜として位置づけられる。4 その成分としては、ビタミンAの前駆体であるβ-カロテンや、ビタミンC、ビタミンB2などのビタミン類が豊富に含まれている。4 また、カルシウムや鉄分、カリウムといったミネラル類もバランスよく含まれており、日々の食生活に取り入れることで健康維持に寄与するとされている。4 さらに、セリ特有の爽やかな香りは、精油成分であるピネンやセリネンなどの揮発性成分によるものであり、これには食欲増進などの生理作用があると一般的に考えられている。2
日本の伝統文化においては、セリは春の七草の一つとしても非常に高い知名度を有している。1 毎年1月7日の「人日の節句」の朝に、セリを含む7種類の植物を刻んで入れた七草粥を食べる風習が、日本国内の多くの地域に伝承されている。1 この行事食は、おせち料理などで胃腸に負担がかかりがちな年始の体調管理を整える目的や、無病息災を祈る目的で行われてきた歴史的な背景を持っている。1
調理方法としては、その風味や食感を生かすため、お浸しや和え物、汁物の具材として利用されるほか、鍋料理の具としても広く用いられている。2 加熱しすぎると独特の食感や風味が損なわれるため、短時間で調理することが推奨されることが多い。2 なお、野生のセリを採取して食用とする際には、外観が酷似しているドクウツギなどの有毒植物との誤認による食中毒に十分な注意が必要であると、関係機関から注意喚起がなされている。5
参考文献・出典
- 農林水産省: https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0202/01.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
- 独立行政法人農畜産業振興機構: https://www.alic.go.jp/joho-c/joho05_000305.html ↩1 ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
- 国立国会図書館: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000085189 ↩1 ↩2
- 文部科学省: https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_02155.html ↩1 ↩2 ↩3
- 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/food/yudoku_00001.html ↩